2023.10.30
Photo:Junichiro Morinaga
Text: Kayo Arita
野生の楽校ワークショップ 第2回目は
「野生の楽校 ~食べられる森へのみち~ドングリ食編」。
講師として、環境再生に取り組む林業家・平井さんと藤野の植物博士・池竹さんをお迎えし
神奈川県相模原市緑区の旧牧郷小学校の裏庭にて2023年10月に開催されました。
一度荒れてしまった森を、豊かな食べられる森へと再生するには長い時間がかかります。
自分たちの手で森林整備をすすめ、これから何年もかけてゆっくり回復し育っていく森。
関わった分だけ、自分たちにとって特別な森となるはずです。
前回、風の草刈りをする中で、鬱蒼とした藪の中からお茶の木やサンショウの木が発見されました。
サンショウの木には花が咲き、実がなっており
これからの森が変わっていく姿を予感させます。
これからどのような果樹や山菜を植えていくのか
楽しい話し合いの中、なごやかに作業が進みます。
森の整備は前回に続いて、2回目でしたが
空気や光が以前よりも格段に入るようになっており
これからどのような森へと変わっていくのか
こころが明るくなるような未来を感じさせてくれました。
牧郷小学校の裏山には、15メートルほどの栗の木が。
この栗の木の生育環境を整えながら、さらには栗の苗木を育てていくのがよいのでは、という植物博士・池竹さんの提案に参加者一同賛成。
他にも立派な楓の木があったりと、この季節は外仕事に一番いい季節。
まわりの山々の木々も紅葉をはじめ
心地よくすごしやすい気温の中作業をすすめます。
本日のお楽しみは、食べられる森、ということで、森からの贈り物、どんぐりの実を美味しく調理すること。
だったのですが、、、
なんと2023年はびっくりするほど
牧郷のどんぐりが不作の年!
あわや、どんぐり調理は幻の企画になってしまうかと思いきや
さすがの植物博士・池竹さん。
事前に藤野のめぼしい場所を歩き回り
たくさんのどんぐりを収穫してくださっていました。
どんぐりは縄文時代の人々が主食にしていたのではないかと言われています。
そのまま食べると苦くてしぶ~いお味ですが、ロケットストーブを使って、時間をかけて丁寧にアク抜きをし小麦や甘酒と一緒にまぜることで、とっても美味しくって食べやすいお味のパンケーキが完成。
あく抜きの目安は、ゆがき汁の色が黒いアクの色から茶色く変化してきたらOKとのこと。
これでOKかも?といいながらも、それから5回もお湯をかえてあく抜きしたり、1日がかりの大仕事となりました。
廃材を燃料にロケットストーブを使っていましたが、
熱量としてはなかなかの使用量になったはず。
縄文時代の人々もグルメだったと聞きますから、
はちみつを使ったりきっと甘みをたして美味しく食べていたのでしょうね。
参加していた子ども達も大喜びの楽しい1日となりました。
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